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感情的に子供を怒ってしまった後にすべきこと。アドラー心理学の活用術。

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 子供を感情的に怒ってしまって悩まれる方も多いと思います。私自身も悩むことが多いです。そう言った方々へ最初に伝える結論は、子供を感情的に怒ってしまってもいいんです

 そもそも、いい親の定義なんてものはありません。育児の本やサイトには理想の親を追い求める物がたくさんありますが、それを忠実に守ろうとすること自体がストレスになっていませんか?そもそも、いい親と表現されているものは、誰が誰に対して評価してるものでしょうか?

 親も人間です。人間は喜怒哀楽を表現するものです。そういった親の姿から子供は人間関係を学んでいくのです。

 ですが、感情的に怒ったまま何事もなく子供と関わり続けていくことはあまり良くないと思いますので、今回は感情的に怒ってもよい理由と、その接し方について書いていきます。

 

 

親が感情的になっていい理由

親にとっていいこと

 そもそも感情とはコントロールできないものと言われています。無理に抑え込むと欲求不満、ストレスになり、うつ病摂食障害などという形で現れてしまいます。感情をコントロールするのではなく、物事の捉え方や考え方を変える事が大切と言われています。

 感情的に怒ってしまい後悔しているということは、「ちょっと怒りすぎた」「子供はそこまで悪くなかったかな」ときちんと客観的に物事を捉えることができている証拠です。その時点で次同じような場面があれば、もう少し言い方を変えてみようと考えることができますよね。そういった自分が上手く出来なかったと思ったことを、次はどうしようと考えることを積み重ねる事で親として子供への接し方が上達するのだと思います。

 兄弟で一番上は厳しく育てられ、末っ子はそうでもなかったといった話を聞いた経験はありませんか?これも親が子育てを経験していく中で、怒る必要のある事ない事を取捨選択できるようになり(=物事の捉え方や考え方を変える事ができた)、必要以上に怒らなくなったからの結果です。誰しも最初から思うようには出来ませんよね。

 

子供にとっていいこと

 子供の発達を考えると自分ではない存在を初めて認識する対象が親です。自分ではない人と上手に接する練習をする最初の人も親です。その親が菩薩のように穏やかでなんでも許してしまう人間だと、親以外の大人や友達もそのような人ばかりだと思ってしまいます。それって、将来危険ではないですか?

 子供は親の表情や言葉を聞いて、「してもよい事」「してはいけない事」を学ぶと言われています。これは、親の表情や言葉から相手がどのように認識しているのか?その場合に自分はどのように対処すればいいのか?という観察力や課題を解決する思考を養う練習をしているのです

 こういった経験を多く積む事で、将来学校や仕事で困難にぶつかった時にしっかり向き合って解決できる能力が身についていきます。

 

感情的に怒ってしまった後にすべきこと

きちんと謝ること

 過度に怒ってしまった直後は感情が高ぶってしまっているので、パートナーや家族に子供を託して一度その場を離れるのは最良の選択だと思います。子供も親を怒らせてしまった事を感じ取っていますし、子供も感情が高ぶっています。そういう時は、以外とパートナーは冷静になってしまいますので、子供の言い分をしっかり聞く事ができます。ひと段落つき、親も子供も感情の高ぶりが収まった頃に、さっきは怒りすぎてしまった事を謝るのが良いと思います。

 ここで大切な事は謝るだけで終わらない事です。感情的になったとはいえ、親が怒ったのには理由があります。なぜ、怒ったのかという事をきちんと伝える必要があります。そうする事で子供は、自分の行動が相手を不快にする事、もし同じような事をしたら謝る事を親の行動から学びます。また、きちんと社会の規範やルールを守る事を覚えます。

 

いっぱい褒めること

 1度謝った後はいつも通り接してあげる事が大切です。そういった時ほど、小さな事を精一杯褒めてあげてください。子供自身も怒られた後は、親との距離が取りにくくなり不安になっています。褒めてギュッとしてあげる事で不安が解消されて心(情緒)の安定にも大きく影響します。

 この時に大切なのが「偉いね」「すごいね」と褒めるだけはよくないという事です。人は褒められる事が好きです。もっともっと褒めともらおうと思うと、褒めてもらうというご褒美のために行動をするようになります。そうするとご褒美がないと何もしなくなってしまいます。

 なるべく、具体的に褒めてあげる事が大切です。例えば机を拭いてくれたとします。「拭いてくれて、机が綺麗になったよ。これでご飯が並べれるね。ありがとう」といった、手伝ってくれた助かった事、その感謝を伝える事が大切だと言われています。

 

心の余裕があるかふりかえること

 感情的に怒ってしまう大きな原因は、自分自身に心の余裕がない事です。母親は育児の疲れ、父親は仕事の疲れなど心身ともに疲弊している事は余裕を持って接する事が難しいですよね。こういう時によく、自分の負担を軽減するために育児サロンに参加や仕事の量を見直してくださいと言われますが、それは本当に可能ですか?育児サロンなどの場に行けるならとっくに行ってますよね。仕事の調整ができるならとっくにしてますよね。それらが難しいから今余裕が無いんですよね。

 だから、考え方を変えてください。怒ってもいいんです。感情的になってもいいんです。その後を上に書いたようにすればいいだけですから、物事の捉え方や考え方を変えるだけで少し余裕が生まれます

 こういった考え方で接してくれるサロンもあります。出かけれない程に追い込まれる前になんとかしようと商業施設とコラボしながら取り組んでいるところもあります。可能であれば外に出る事も大切です。

 日光浴を1日15分ほどあたるだけでセロトニンという心のバランスをとる作用のあるホルモンが活性化します。うつ病などの精神疾患の方にも治療法として日光浴や散歩が導入される理由がこれです。豆知識として、日光浴にはビタミンDの活性作用があり、骨や歯を丈夫にする効果や記憶力の向上効果も認められてます。以前の記事で書いた睡眠効果も実証されています。

 

ohyamak.hatenablog.com

 

叱らない子育てをきちんと理解する

 これは、アドラー心理学という学問ベースにした考えです。子供に対して、自分と対等であると思う「尊敬」、自分と別の存在で自分とは違った成長をするものと考える「信頼」、子供と同じ視点で見て、聞いて、感じ、対等な関係として接する「共感」の気持ちを持つ事を前提にしています。 

 「叱らない=放任」ではなく、叱る以外の選択肢を与えるようにする事が大切です。例えば、コップのお茶をこぼして怒るのではなく、「こぼしちゃったね。次はどうすればいいかな?」とこぼすといけない理由を明確にし、対処を自分で考えるように促す事です。そこで対処が実践できた事に具体的に褒めて上げてください。こうして自分が考えた対策がどのように上手くいったかという事が明確になり、課題を解決する考え方が身についていきます。そうして社会の中で信頼を得る方法や行動を学ぶ事に繋がります。

 

まとめ

 今回はアドラー心理学という考え方を少し伝えましたが、誰しも最初から実践できません。私自身も我が子の双子に怒りすぎたり感情的になりすぎる事はよくあります。でもそういった時に、仲のよい友達にするようにきちんと謝って関係性を続ける事と同じように子供にも接するように関わっています。人は上手く出来なかった経験からしか最良の方法を考えれないと思っています。子供を育てるという事ではなく、自分自身を成長させる事が結果として親になり子を育てる事だと考えています。叱る、叱らない、褒めるではなく、子供と一緒に日常の小さな事を楽しく過ごす事が最良の子育てにつながると思って日々奮闘しています。