子育てで後悔を繰り返さない為のイフゼンルール!
子育てしていると「もっと外で遊ばせてあげよう!」「ちゃんと向かい合って話を聞いてあげよう!」「怒らずに言い聞かせよう」など、いろいろやってみたいことや、してあげたい事がありますよね。そして、それが日常的に取り組める習慣にしようと誰しも考えますよね。これ自体は子供のためを思って取り組む事なので非常に良い事だと思います。
(ただし、厳しすぎるルールを自分に課すのはやめてくださいね。)
しかし、何事も上手くいかない事が多いというか、子育てでは、その日の自分の体調だけでなく、子供の様子も変わるため、ついつい思っている事と違う行動をとってしまう事が多くなりますよね。それが繰り返されると「何であの時は、こうしてあげなかったのか?」「また同じ事をしてしまった」と後悔が募る一方です。
どこかで悪循環を断ち切る必要があるのは分かっているけど、なかなかうまくいかない。
皆様、こんな経験は無いでしょうか?
今日は、その解決策として、「イフゼンルール(イフゼンプランニング)」というテクニックをご紹介します。非常にシンプルな考え方ですし、実は皆様が日常的に行っているテクニックです!上記に書いた「してみたい事」も実はイフゼンルールを使用しているのですが、条件設定が足りずに上手くいっていない事がほとんどです。
子育ての後悔を繰り返さず、子供のためになる、良い行動習慣を身につけるイフゼンルールについてまとめています。
目次
- イフゼンルールとは?
- 悪い習慣を止めるためには、使わないで!
- イフゼンルールを効果的に使う条件設定
- 2、目標は最小化し、コツコツあげていく
- 3、パパとママも創造力が大切
- まとめ:子育てで後悔を繰り返さないためには、週に4回は行える条件を設定し、イフゼンルールで行動目標を立ててみよう!
イフゼンルールとは?
イフゼンルールを英語表記すると「if」+「then」ルール(プランニング)となります。
英語の意味通りですが、
・イフ(if):もし〇〇の時には、場所には
・ゼン(then):〇〇の行動をする
この様に時と場所の条件を設定して、行動を決めるといった習慣化のテクニックです。
例題として、私の子供を起こす為にしている事をあげると
・朝7時には、寝室(子供が寝ている)の電気をつける。
・朝7時半には、寝ている子供の真ん中に入って「おはよう」と声をかけて頭を触る
・ゴソゴソ動き出したら、抱っこして降りるか問う。(我が家は肩掛けと呼んでますが)
・抱っこの前には、背伸びをして「おはよう」の挨拶をする。
といった様に、状況と決めた行動を結び付けて実施しています。これ自体が正しい習慣化は怪しいですが、毎朝同じ出来事にしてあげる方が子供たちが分かりやすいかと思ってやっています。
ただ、2回から二人を俵を担ぐ様に降りてくるのは、そろそろしんどいので、いつまで続くのか不明です・・・
これを始めた理由は、
・朝機嫌よく起きて欲しい
・寝起きに背伸びする習慣をつけて欲しい
・「おはよう」と挨拶を交わす習慣をつけて欲しい
と思って、イフゼンルールを活用してみました。
この様にイフゼンルールは新しい習慣を身につけるための有効な手段となります。
悪い習慣を止めるためには、使わないで!
イフゼンルール(プランニング)はかなり効果の高い、行動を習慣にするテクニックと言われています。
実際にイフゼンルールを活用した研究で、「目標達成」「健康習慣」「メンタルコントロール」の変化をメタ分析として報告されていますが、どれも効果が高い報告です。実際の効果量としては、
・目標達成:0.65
・健康習慣:0.51
・メンタルコントロール:0.99
と言われています。効果量と言われても非常に難しいですが、一般的に良い取り組みであると言われるものの効果量が0.3〜0.4くらいと言われます。0.5を超えてくると是非やるべきだのレベルになります。例えば、「マインドフルネス瞑想がメンタルに良い」や「嫌な事があったら紙に書き出そう」など世間的にも広まっている良い事がそれくらいです。それらを超える効果が研究の報告でわかっており、尚且つメンタルコントロールにおいては、ほぼほぼ上手くいくことしか無いというレベルです。
なので、パパやママ自身のメンタルをコントロールしないといけない場面の多い子育てにこそ、イフゼンルールを使用すれば上手くいくのでは無いかと考えました。
しかし、欠点としては、「悪い習慣を止めることには向いていない」という点です。健康習慣の調査において、「タバコやおやつを止める習慣には、効果量0.29」という低めの数字でした。使えないことは無いけど、意志力(ウィルパワー)を相当に要するという事が分かっています。
まずは、新しく身につけたい、良い行動習慣に活用してみましょう!
イフゼンルールを効果的に使う条件設定
上記で条件設定がポイントと書きました!イフゼンルールが上手くいかない状況として想定できるのは、
・「if」が、決まった場所や状況になっていない
・目標(ゴール)までの道筋が見えていない行動
という点が挙げられます。
1、毎日の決まった行動に「if」を設定する
決まった行動を習慣にするために重要なポイントは、「こうしよう!」と思う事ではなく、どのタイミングで思い出せるか、意識できるかの条件を設定しておく事です。
つまり、スイッチとなる行動を明確にしておく事が重要です。
例えば、「子供を怒らない様にしよう!」と決めるよりも、イフゼンルールに従い、
・「子供が嫌と言った時には、」+「どうして嫌と思うの?」と聞いてみる
といった、「if」+「then」の状況にしておくと、どのタイミングでパパやママ自身がどんな行動を取ればいいのか思い出せるため、有効的です。
また、良い習慣を身につけるための条件として、
・20秒短縮して取り掛かれる
・週に4回以上出来ること
があります。
子育ての関わり方が習慣になりにくいのは、まさにここなんです。
子供の日々変わる行動を起点に設定するべき事が多くなると、上記の2つの条件が達成できないため、取り組みを継続するのが困難となり、やめてしまったり、忘れてしまうことにつながります。
可能な限り、週に4回以上はその行動が取れる条件設定(if)を見つける必要があります。
例えば、
・子供が毎日、同じ時間にする行動を把握し、それをスイッチにする
・既にパパやママ自身が毎日行っている行動習慣をスイッチにする
・必ず決まった時間に行う行動をスイッチにする
そういう意味もあって、我が家は朝起きる時間と寝起きという、毎日変わる事がない条件設定をスイッチとして設定してみました。
2、目標は最小化し、コツコツあげていく
以前の記事で「目標を小さくすると育児は楽になるよ」と書きましたが、これが非常に重要な事です。
子育て以外なら想像しやすいかもしれませんので、そんな例題を少し、
・「車を買おう」→「何年後にいくら必要?」→「毎月○万貯金」→「毎日の缶コーヒーを我慢する」
といった思考になりますよね。このプランで行くと「毎日の缶コーヒーを我慢する」という行動が「then」となります。
この様に長期的な目標に向かって、日々取り組める事を決めるという事が重要です。
ちなみに、出社してコーヒーを1杯飲む習慣のあるパパが、コーヒーを我慢するのであれば、「出社してコーヒーを飲む時間(if)」には、「白湯を飲む(then)」とか「軽くストレッチする(then)」といった代替手段的な目標設定をしてみては如何でしょうか?
話を戻します。
目標を小さくすると毎日実行しやすいという利点に加え、達成したかどうか?が非常に明確になっているので、日々小さな達成感を感じやすくなります。
そうなると人間は不思議なもので、勝手に難易度を少しずつ上げようとします。「毎日の缶コーヒー」だけだったのが、「食後のチョコレートも」とか「何となく読む週刊誌」とか節約できるものが他に無いかを探し、少しずつ自己をコントロールする習慣が身についていきます。
これが、目標を小さくすると良いカラクリです。
そして、子育てにこそもっとも重要なポイントです。
たかだか、朝起こす為の数分間の習慣的な行動が、それ以外の場面でも「今、声かけを優しくすべきじゃ無いか?」とか「ご飯を食べない時に、お茶碗工夫してみようか?」など日々の子供の行動に対して考えついたり、「ちょっとやってみよう!」と前向きに取り組める様になってきます!
「上手くできなかった」と自責の念に駆られず、小さな成功体験から勝手に難易度を上げてチャレンジできるマインドセット(パパとママ自身)を育てる事ができますよね。
ぜひ、日々の行動目標は最小化してみてください。
3、パパとママも創造力が大切
日々の目標を最小化するために重要なのは、「創造力」です。どれだけ目標を小さくできるのか?どんな行動が将来の子供に影響を与えるのか?という事のマニュアル的なものはないですよね。経験談や知識をどうやって活用すれば良いのかという「創造力」を働かす事で、子供たちに実践・提供できる様になります。先日記事にした「クリティカルシンキング」を参考にいただければと思います。
まとめ:子育てで後悔を繰り返さないためには、週に4回は行える条件を設定し、イフゼンルールで行動目標を立ててみよう!
という事で、後悔を繰り返さなくて済むためには、日々の行動は可能な限り最小化する事です。その方が、実行度合いが確認でき、達成感も味わえます。また、週に4回以上は行える行動を「if」にする方が望ましいため、「子供の行動」を条件に設定すると難しいかもしれません。「パパやママ」自身が毎日行っている行動に条件を設定しては如何でしょうか?必ず現在しているものを選んでくださいね。
習慣にするのは根気がいる事ですが、一度習慣を身につけた後は、それについて考えなくても行動ができるので、ウィルパワー(意志力)の節約ができます。
よく、有名な方がいつも同じ服を着る(同じ服しか買わない)といった話があると思いますが、「服を選ぶ」という事にウィルパワーを消費しない為の工夫だそうです。朝の行動習慣を身につければウィルパワーを節約して午後に臨める為、子供へのイライラや行動にも向き合って行動する事ができる様になります。
ぜひ、後悔を繰り返さないイフゼンルールを試してみてください。
もし、同じ様な悩みを抱える方に、この中のたった一つでもいいので、小さな習慣を変える事につながれば幸いです。
自分自身が育児と仕事の両立ができなくなりそうで、試して良かったことをまとめて作ったブログです。
この記事を読んで頂いたパパが、育児と仕事を楽しんでできる。
そんな心の余裕を作りたいと思っています。
最後まで読んでい頂いてありがとうございました。
また、次回の記事でお会いできればと思います。
参考図書を紹介しておきます。