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双子パパが教える!子育てでのウィルパワー活用術!

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前回、「イフゼンルールを使うと子育てのしてみたい!」と思う習慣が作れるといった記事をまとめました。

ohyamak.hatenablog.com

確かにイフゼンルールを使えば、自分のとるべき行動のタイミングが明確になる為、習慣にするにはもってこいのテクニックになります。

しかし、そもそも「こうしよう!」と思える意志力が働かなければ行動が起こせないですよね。この意志力をウィルパワーといいます。

ウィルパワーとは、ゲームでいう「HP」や「MP」の様なもので、人が頭を使って考える事、何か意思決定しようと思う度に、このウィルパワーがすり減り、午後やしんどい時には、意思決定ができなくなるものと考えられていました。これは、バイマウスター博士が提唱した説で超有名です。私もこの説を参考に「子供への関わり方」「仕事での意思決定」「自身の健康改善」などに取り組んできました。

この意志力(ウィルパワー)はなぜ超有名なのか?

それは、意志力の高い子供は、誠実性が高くなり、目先の誘惑に打ち勝ち(自制心)、将来の成功を得る傾向が非常に高い事がわかっています。マシュマロ・テストなどが有名なものですね。

つまり、ウィルパワーをパパやママがしっかり発揮できれば、子供も同じ様な体験をし、身につける事ができ、Wim-Winになるという事です。  

しかし、近年は意志力(ウィルパワー)は減らないという逆説が定着しつつあります。

結論として、

 ・意志力は減るのではなく、その時々の優先順位が変わることにより、意思決定を間違えるのが正しいのではないか?

 ・意思決定すべき環境を変えれば、意志力は無限に発揮できるのではないか?

というのが現代の考え方になってきています。

つまり、ウィルパワーを効果的に発揮するためには、環境をコントロールすることで解決する可能性が高いということになります。

例えで言うと、「子供にゲームばっかさせたくない!」とか、「子供自身がゲームより本を読んでほしい!」と思っているのに、リビングの見えるところにゲーム機があれば、ほぼ間違いなくゲームに手を出してしまいますし、それを制止させる必要が出ますよね。ですが、ゲーム機は2階の納戸に片付けており、代わりに本が並んでいたらどうなるでしょうか?

本を読み始めるかは分かりませんが、ゲームをすぐにできる環境ではないため、本を手に取ってくれる可能性は高くなりますよね。

実は、ここで「イフゼンルール」の記事につながります!

「イフゼンルール」では、条件設定を必ず毎日行うものに設定する方が良いと書きました。ということは、場所」や「時間」は設定にしやすいと言うことです。

「子育てで毎日関わる場所=家の中」ですよね。家の環境をコントロールする事で、「イフゼンルール」の条件設定が明確になり、環境をコントロールする事で「ウィルパワー」を効果的に発揮できる様になる!

今日は、そんなことをまとめています。

ちなみに、ウィルパワー自体が否定されたわけではありませんので、注意してくださいね。「使えばすり減る」という部分が否定されただけです!

実は、自分自身が取り組みだした頃には、この否定された説が出ていた様ですが、知りませんでした。(調査不足でしたね。)ですが、「仕事での意思決定」や「自身の健康改善」には明らかな効果を認めていたので、気になっていませんでした。「子供への関わり方」の効果は何十年後に出るのか分からないので、要観察ですけど。

 

目次

 

ウィルパワーの3つの要素!

簡単に言うと、思考や感情を自分でコントロールする能力の事を言います。

 ・やるべき事を「やる力

 ・やらなくて良い事を「しない力

 ・目標を立てる「望む力

自制心を持ち、目標に向かってやり抜ける能力に上記の3つが必要です。

この能力には「HP」や『MP」と同じ様にダメージを受ければ減る、使えば減る、といった考え方が主流でした。ダメージとは、体調が悪いや寝不足だと頭が働かなくなりますよね。難しい話やテストの後は、頭が働かなくなりますよね。そういった日常の問題から、ウィルパワーには、

 ・総量が決まっていて、使う度に減るもの

 ・その回復には、睡眠や栄養が大切

と考えられてきました。そのため、一般的には、「ウィルパワーを鍛える」か「ウィルパワーを節約する」の2択が効果的な活用方法と言われていました。

実際にこの2つの選択には効果が認められています。減らないと否定されたのに効果が認められているのには、この2つには、環境を変える」「習慣を使う」という手段がとられているからです。

 

ウィルパワーは減るのではなく、環境が左右する!

上記でも少し触れましたが、ウィルパワーは自分の健康状態や周囲の環境により意思決定の優先順位が簡単に変動してしまうという事です。誘惑に負ける時には、決まって誘惑を誘う刺激が側にあるものです。

 ・甘いものを我慢しよう!と思うのに冷蔵庫を開ければチョコレートが見える

 ・勉強しよう!と思うのに目の前には漫画が並んでる

 ・仕事しよう!と思うのにスマホを開けばゲームのアプリが目に入る

などなど、自分の意思決定とは違う刺激に流される環境が多くなっています。

バイマウスター博士の「ウィルパワーはすり減る」をカーティン大学()やマイアミ大学)の研究により覆ってしまいました。

カーティン大学では、バイマウスター博士の提唱する手順で再度実施するも効果量ゼロであったと報告し、マイアミ大学では、都合の悪いデータは含んでいない、全てのデータを含むと意志力がすり減る証拠はない。といった結果になったそうです。

詳しくはないのですが、出版バイアスというものがかかっていた様です。

結論としては、ウィルパワーはすり減らないので、発揮しやすい環境設定をするのが大切です。

 

ウィルパワーは思い込み!

マインドセット」で有名なキャロル・ドェック博士の実験によると「ウィルパワーがすり減るは、単なる思い込み(プラシーボ効果)ではないか?」と検証された報告があります。

参加者に食事を我慢してもらい、全員のセルフコントロール能力をチェックする。その後、半分には砂糖入り、半分には人工甘味料入りのドリンクを提供し、脳の機能と意志力の変化を観察した。合わせて、対象者を「ウィルパワー説を知っているグループ(教えた)」と「そうでないグループ」に分けてチェックしました。

結果としては、

 ・ウィルパワーは使うと消耗する説を知っていた対象者は、実際に意志力が低下し、糖質の補給で改善した。 

 ・ウィルパワー説を知らない対象者は、意志力の変化もなく、糖質による改善も認めなかった。

という事で、ウィルパワーには限りがあると思えば、それだけで意志力は低下する可能性がある様です。

逆を言うと、「意志力に限りはない!」と思い込むだけで意志力が発揮されると言う事!

これが難しいので環境が大切になるんですよね。

 

ウィルパワーは戦略だ!

環境を調整し、目に付く誘惑を無くせば、ウィルパワーは自分でコントロールができる様になります。

人は目に飛び込んだ情報の誘惑により、簡単に意思決定の優先順位が変動します。五感の大半を視覚に費やしているため仕方のない事です。また、脳は目から入った情報に簡単に惑わされます。例えば、「錯覚」を活用したアートなど平面の絵を立体的に捉えたり、テレビで美味しそうな食べ物が映るとよだれが出るなど、「超常刺激」と言い、目の前に無い物やフィクションを本物の様に捉えてしまいます。まあ、人は進化をして現代を生きているとは言え、生物としては原始時代と大きく変わっていないと言われています。この辺りは、進化医学や進化心理学の観点からの受けうりですが。

つまり、視覚から入る状況を調整する様に環境を変えれば、意思決定の優先順位は損なわれずに最適な選択ができる様になると言う事です。

 

ウィルパワー活用術!

ここでは一例として、「おもちゃの片付けをしてくれない子供にイライラする時」について少し考えてみます。

ファーストステップ

実際に片付けしない子供に怒ってしまった場面を想像してみてください!

そして、なぜ怒るに至ってしまったのかを振り返ってみましょう!そうすると、怒るまでの間にイライラに至る段階的な場面がいくつか想定できませんか?感情の思うままに思い出してみましょう!(できれば書き出す方が効果的です。

・そもそも、「このおもちゃいらないよね」と思うものが多い!(マクドのおまけとか)

・なんで全部出そうとするの?

・違うおもちゃだしたら、混ざって片付け大変になるのに!

・「終わったら片付けてね」と言っただけなのに、なぜあんなに反抗的な返事なの!

・また違うの出した。これ片付けるのにどれくらいかかるんやろ?

・朝掃除機かけたのに・・・

・また喧嘩してる・・・

・喧嘩したら自分たちで解決して、毎回こっちに来ないで!

・おもちゃで遊ぶなら、テレビ消してもいいんじゃない?

などなど、ママの視点になり切れていないかもしれませんが、結局遊び終わって、片付けするように怒るまでの期間に様々なイライラポイントがありますよね。実は、ここを細かく気付くだけでもストレスは大きく軽減が図れます。

セカンドステップ

上記のイライラポイントの中から、「環境を変えれば解決可能なもの」「環境では変わらない物」に分けてみましょう!

・こんなおもちゃいらないは、無くせば解決する=環境で解決可能

・喧嘩は自分たちでは、環境で解決困難

と言う様に手近に環境を変えれるものから優先順位を決めてみましょう!

ここで言う優先順位は、現時点で家にあるものを使ってすぐに解決できる事が一番高い優先順位になります!

パパやママ自身の優先順位が高くても、わざわざ棚を買いに行かないといけないなど手順が多いものは、後に回しましょう!

サードステップ

 ここまでくると上記で決めた優先順位に沿って解決策を試してみましょう!

一例までに、

・目に付くおもちゃの数を減らす。

・大きくバラバラにならないものは、見えるところに置いて、バラバラになるおもちゃは見えない箱の中に入れる。そうする事で、子供が選びやすいものをある程度誘導する。

・とりあえず、片付けボックスみたいな大きい箱に全部直す様にする。

・おもちゃ部屋は分けて、散らかっている事が目につかない様にする。

 →散らかる経過が見える事で、遊び終わるまでの間にイライラが募るのを防ぐ効果と途中で「最後は片付けてね」と言う事で子供の機嫌が悪くなるのを防ぐ効果を期待できます。とは言え、最後には一緒に片付けが待ってますが、遊び途中のこちらの意思決定機会は減るので心理的には楽になりますね。

・1棚1おもちゃという様に区画整備して並べる(ディスプレイする)事で、物を減らし、片付け場所を覚えやすくします。また、パパやママ自身も直す場所がわかりやすいため、「これどこだっけ?」と考える手間を省けてイライラの機会も減ります。

ラストステップ

最後は効果があったのか検証しましょう!まずは、イライラする回数が減ったのかと言う事がポイントですね。そうすると初めて、「意外とおもちゃを出す場所は分けてる」とかいい面に気づくこともあります。また、少し自分に余裕ができた事で声掛けの工夫にウィルパワーを回す事ができる様になります。

 

まとめ:環境を変える戦略でウィルパワーは効果的に発揮できる!

自分の意志力が弱いと責める方も多いかと思いますが、環境を変えてあげる事が大切です。そもそも人は視覚的誘惑に弱いので、自分の感情をコントロールするより、手近な環境をコントロールする方が取り組み易いですね。

 

もし、同じ様な悩みを抱える方に、この中のたった一つでもいいので、小さな習慣を変える事につながれば幸いです。

自分自身が育児と仕事の両立ができなくなりそうで、試して良かったことをまとめて作ったブログです。

この記事を読んで頂いたパパが、育児と仕事を楽しんでできる。

そんな心の余裕を作りたいと思っています。

最後まで読んでい頂いてありがとうございました。

また、次回の記事でお会いできればと思います。

 参考図書を紹介しておきます。