パパの助けになる子育て教室

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挫折に立ち向かえるマインドセットの育て方

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ohyamak.hatenablog.com

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前回、「しなやかマインドセット」を身につける為の声のかけ方の3つのポイントについてまとめてみました。マインドセットに関する記事のリンクを上に2つ貼っておきますので、良ければご覧ください。

褒め方は工夫することに大きな抵抗はないので、パパ自身もトライしやすいと思いますが、失敗(挫折)体験の時にどの様にすれば良いのか?が非常に難しい部分でもあります。

この記事では、失敗(挫折)体験にどの様に向き合うのか?声をかけるのか?についてまとめています。

 

目次 

 

大前提:パパが上手くやろうと思わないでください!

この記事の内容を読んで、上手く実践しようと思わないでください。

上手くやろう=失敗したくない」です。

「しなやかマインドセット」は「やればできる!」を身につけるために実践してほしいのです。

つまり、パパも失敗していいんです。その一言一言に試行錯誤し、子供と一緒に苦労し学んでいけば、自ずと「しなやかマインドセット」を持った親子になれるはずです。

なので、子供と一緒に失敗しましょう!

そして、失敗からどうやって成功したかの過程を子供と一緒に語り合いましょう!

それ自体が「しなやかマインドセット」を育てる重要なポイントです。

 

失敗(挫折)体験に直面したらどうするのか?

子育てをしていると、子供が上手くできず泣いたり喚いたりと、まぁ大変な事が多いですよね。そういった場面でどの様に声をかければ良いかを例題を交えて説明します。

例題は、キャロル・ドゥエック博士の著書「マインドセット」に書かれているものを引用しています。

9歳の体操選手の女の子です。運動神経も抜群で本人も体操が大好き。体操が得意と思っており、今日の大会でも優勝できる!メダルを飾る場所まで想像していました。

最初の種目で素晴らしい演技をしたものの、途中で採点方法が変わり、結局全ての競技でメダルはもらえず、落ち込んでしまいました。

 さて、あなたがパパだとすれば、どの様に声をかけますか?

 「お前が一番上手かったよ」と伝える。

 「お前がリボンを貰うべきなのに、判定がおかしい」と伝える。

 「体操での勝ち負けは大した事がない」と慰める。

 「お前には才能があるのだから。次はメダルをもらえる」と伝える。

 「お前にはメダルを貰えるだけの力がなかった」と伝える。

この5つの声かけからしなやかマインドセット」を持った父親はなんと言葉をかけたでしょうか?

それぞれをマインドセットの視点で解説していきます。

「一番上手い」は、自分と子供のそれぞれの本心を偽った声掛けです。メダルを貰えなかった事実があるので、上手くいかなかったと受け入れる前提を無くしてしまいます。

「判定が悪い」は、上手くいかなかった原因を他人の責任にしてしまう声掛けです。他人の責任にすると、自分で努力する事をやめてしまいます。

「体操は大した事がない」は、子供の好きな事、チャレンジしようと思っていた事に意味がないと否定した言葉になります。つまり、その子自体を否定する言葉掛けであり、上手く行かない事を価値がないと逃げる事を教えていることになります。

「お前には才能がある」は、筆者が「一番危険な声掛け」と表現しています。生まれ持った能力に目を向け、努力から目を逸らす言葉掛けになっています。

「お前には力がなかっった」は、非常に冷酷な発言の様に聞こえますが、「しなやかマインドセット」を持った父親は、こういった趣旨の話し方をする様です。

「気持ちは分かるよ。メダルを取りたくて一生懸命演技してダメだったんだから、悔しいよな。でも、お前にはまだ、それだけの力が無かったんだ。あそこには、お前より長く体操をやっている子や、もっと懸命に頑張ってきた子が大勢いたんだ。本気で勝ちたいと思うなら、それに向かって本気で努力しなくちゃな。

と声をかけたそうです。さらに、楽しむ為の体操でも構わないこと、人より優れた成績をあげたいならもっと努力が必要と伝えました。

結果、女の子は、練習時間を長くし、苦手種目に焦点を当てるなど工夫を重ね、見事大会でメダルとトロフィーをもらうことに成功した。部屋には壁が見えなほどの表彰状を飾るまでになった様です。

つまり、この父親から学ぶ大切なポイントは、

 ・失敗した時の悔しさや辛さ、恥ずかしさにきちんと向き合わせること

 ・失敗から何を学ぶべきか考えさせること

 ・将来の成功を勝ち取るために何をしなくてはいけないのか気づかせること

この3点が失敗(挫折)体験から「しなやかマインドセット」を身につける為の重要な声掛けのポイントになります。

 

失敗には建設的批判をする

批判と書くと悪い印象を与えますが、「それは良くない」「上手くいっていない」と事実に向き合わせる事が重要です。子供の所作により、パパ自身が「どんな嫌な思いをしているのか?」を伝えなければ子供はその感情に気付きません。

ですが、「嫌な思い」だけ気づかせては、してはいけない事ばかりが増えてしまいます。そうなれば、子供は親の顔色だけ伺い、新しいことに気づくチャレンジをやめてしまいます。つまり硬直マインドセットを育ててしまいます。

そこで大事なのが建設的批判(進歩を促す前向きな批判)です。意外と日常的に子供の事を決めつけた様な批判に溢れている事を筆者は指摘しています。

また、宿題を例題として表記します。(宿題必要か?問題もありましたし、この例えが適切では無いかもしれませんが、著書から引用という事でお許しください。)

男の子は、大急ぎで宿題を終わらせた為、問題をいくつか飛ばし、いい加減な答えを書いたところがいくつかあった。それに対して父親はカンカンに怒り、

(悪い例)「これがお前の宿題か。きちんとやり遂げることもできないのか。頭が悪いのか、無責任なやつなのか、どっちなんだ?

海外の例題なので表現が過激すぎて、そこまで言わないのでは?と思いますが、ポイントは、単なる子供の批判になっていて、能力の足りなさや一般的な人との格差の様な欠点のみ伝えて少し辱めを与えている声掛けになっています。

これを建設的批判に変えるためには、

 ・なぜ大急ぎでする必要があったのか?時間の管理の問題か?

 ・問題を飛ばしたのは、やり方がわからなかったのではないか?

 ・宿題自体の大切さを知らないのか?(つまらないのか?)

 ・父親自身がなぜ怒ったのかを伝えていない。

といった部分を意識した声掛けが必要になります。例えば、

「こんないい加減なやり方をして、父さんは本当にショックだよ。どれくらい時間があればきちんとできるのかい?」

「その宿題、わからないところがあるんじゃないか?一緒に見てやろうか?

「確かにつまらなさそうな宿題だな。父さんでも嫌になりそうだ。これを面白くやる方法ってないかな?」

「なるべく楽しく、きちんと終わらせる方法を考えよう!何かいいアイディアはないかな?

「長く退屈な宿題は、集中力をつける訓練になると話したろ?これは本当に大変そうだ!集中力を総動員しないといけない。最後まで集中できるか試してみよう!

といった様に、上手くできなかったのは子供の能力と決めつけずに、理由があったと考え、その理由を解決する手段を一緒に話すというのがポイントですね。

少しゲーミフィケーションの考え方が導入されていて、パパがこの声かけを覚えれば、子育てだけでなく、仕事の向き合い方や成績にまで良い影響を与えそうですね。

 

まとめ:失敗に向き合うこと、建設的批判を使い一緒に話し合う姿勢が「しなやかマインドセット」を育てる

少し例題を用いてわかりやすく書いたつもりですが、本当に難しい声掛けです。私自身も頑張って取り入れていますが、上手くいかないことも多いです。私自身の失敗とその後の変化を子供が気づく事がマインドセットを変える大事なポイントだと思い、日々チャレンジしています。

なかなか取り入れるのが難しいや子供の感情に気づき難いといった方には、まず自分の思考気づく練習も必要かもしれません。人は思った以上に無意識に物事考えています。無意識の部分は意識する練習をしないと、正確には把握できません。マインドフルネスなど自身の感情に向き合う練習をする事で、言葉かけの数も増えていくかもしれません。

 

もし、同じ様な悩みを抱える方に、この中のたった一つでもいいので、小さな習慣を変える事につながれば幸いです。

自分自身が育児と仕事の両立ができなくなりそうで、試して良かったことをまとめて作ったブログです。

この記事を読んで頂いたパパが、育児と仕事を楽しんでできる。

そんな心の余裕を作りたいと思っています。

最後まで読んでい頂いてありがとうございました。