パパの助けになる子育て教室

『子育てを仕事のように楽しもう!』をモットーに、『今しかできな子育て』を忙しいパパ達が楽しめる方法を紹介します

子供を怒らなくなるための「リアプレイザル」

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育児に奮闘する皆さま

今日もお疲れ様です。

作業療法士として働きながら、双子育児に奮闘している双子パパのohyamakです。

 

子育てをしていると何度「怒る」「イライラする」といったシチュエーションは訪れますよね。後で振り返れば、「そんなに怒る必要なかったのに・・・」と思うことや、パートナーから「なんであんなに怒ってるの?」と思われている経験はないでしょうか?

子供に怒ったことが無いパパがいれば、その方法を教えて欲しい、今日この頃です。

怒りのコントロールは非常に難しく、無理に押さえつけてしまうと、不安と緊張は増加し、人間関係や周囲への適応度や幸福感までも低下させてしまいます。

怒りの感情も脳が関与しているわけですから、怒りを覚えた時に、頭を名一杯使う活動をすれば、忘れることができるのですが、子育て中にそんな時間ないですよね。

ですので今日は、怒りをコントロールする練習となる「リアプレイザル」という方法について紹介します。この方法を有効にするためにも前回までの「心の知能指数」の話が活かされるかも知れません。

パートナーのイライラしている場面を上手く活用して、自身の怒りをコントロールしてみませんか?

 

目次 

 

無理に怒りを押さえつけるとかえって不安と緊張が高まる

イライラした時に無理に表に出さない様に押さえつけると長期的なデメリットが大きいと言われています。

実験研究より、「怒りの感情を抑制すると、ポジティブな感情を減らし、ネガティブな感情を増やす」ということが分かっています。また、交感神経の興奮が高まり、不安や緊張が増し、扁桃体の様な感情を司る脳の部位が活性化する。

と言われている様です。

人の脳は、感情と理性のバランスでコントロールされている為、感情を理性で無理に押さえつけると脳は疲労しますよね。そういったストレスに人の理性は、めっぽう弱いことが、マシュマロ・テストなどによっても分っています。

 

怒りの抑制はパートナーの血圧を増加させる

過去の実験研究によれば、感情を抑制しがちな人は、周囲から悪い印象を持たれやすく、友人やパートナーの血圧を上げやすい。

多くの相関研究も、実験研究のデータを支持している。感情を抑制する人ほど、親密なコミュニケーションを避け、周囲の人からも親友とはみなされない傾向が強い。

 

といった結果です。怒りを押さえつけるとネガティブな感情に苛まれ、周囲もそのネガティブな感情に気づくので、人を遠ざけてしまう様です。

つまり、怒りを抑制しすぎると、余計に人との会話が上手くいかず、もっとイライラするといった悪循環が生まれますね。

 

でも、怒りを外に出してはダメ!

かといって、何かに当たったり、物を投げたり、怒りを外に出してはダメですよね。

ネガティブな体験に意識を集中させると、感情は逆に強まってしまう。結果、感情のコントロールはさらに難しくなり、適応度や幸福感は下がっていく。

ということです。

 

脳の機能を上手く使えば対処できる

抑えても出してもダメならどうすればいいのか?

上記で感情も脳の機能を使っていると書きましたが、人の脳は限られた要領しか使えません。どんなに複数のことを同時にしたくてもできないですよね。

なので、感情に意識が向かないほどの、頭を使う作業に没頭すれば不快な感情から気をそらすことができるはずです。

実際に、ケンブリッジ大学、オックスフォード大学の実験で、嫌な映像を見せ、思い出しやすい様に調整した後、テトリスに没頭させたグループは、記憶のフラッシュバックが少ないことを確認しています。

かといって、子供に怒りを覚えている時にテトリスの様なパズルゲームをするわけにはいきませんよね。

 

リアプレイザルを身につけて怒りへの考え方を変える

怒りの原因への考え方を変える方法として、「リアプレイザル」という手法があります。

方法は簡単で、

  • 怒った人を見たら、「何か悪いことが怒ったのかな?」と自分に言い聞かせる

とうい方法です。

これは、認知行動療法で使われる手法で、相手によくない事が起こったのだと想像するだけで、自分自身の感情の波は落ち着いていくというものです。

子育て中は、こうやって使う

  1. パートナーが子供に怒っている時に使う:パートナーの怒りの原因を想像する事で、自分の感情コントロールの練習をする事ができます。第三者的な視点で子供を観察できるので、「飴とムチ」じゃないですが、後で子供さんのメンタルフォローができるので、便利です。パパとママで予め、怒った時はお互いに違う役割をすると決めておくのもいいですね。
  2. 子供が繰り返し怒られることをするとき:子供の記憶は興味に依存するので、ダメなことの記憶定着は遅いです。また、怒られた声や表情が子供の感情には残りやすいので、その原因は記憶されにくい可能性があります。それを想像するだけで、少し怒りの感情が収まります。また、幼稚園などの社会生活環境では、ちょっとした友人との嫌なこと、先生との嫌なことのストレスを抱えて返ってきます。「ただいま」の挨拶が元気でも何かあったかも知れないと思うだけで、少し寛容に慣れます。

子供もパートナーも怒るには、「今日1日、何か嫌な事があったのかな?」と考えてみるのがいいかも知れません。

 

実験チームによると、

リアプレイザルが上達すると、ネガティブな体験に対して脳の扁桃体(感情を司る部位)の活動が低下することを、何度も認めている。

日常的にリアプレイザルを使用する人は、より友人との親密な関係を築く傾向があり、周囲からの高感度も高い事が分かった。

と述べています。人の健康被害に影響を与えるのは、喫煙より「人とのつながり」「友人関係」が少ない方が大きいという研究結果もあるので、ぜひ、リアプレイザルを実践していただければと思います。

 

まとめ:怒りスイッチを収めるには、認知課題と想像が有効

イライラしたら、「何か悪い事があったのかな」と想像してみましょう。そこでもう少し心に余裕があれば、パズルゲームや数読などの認知課題に没頭してみましょう。人は無理に気を逸らそうとするほど追い求めてしまう性質があります。共感力でも少し触れましたが、その状況をあるがまま受け入れてできる対策をする方が長期的には、自身のメンタルにも周囲への影響にも良い方向に働きます。

どうしても怒りスイッチが入って頭を使う余裕がない時は、体を動かす方からアプローチするのが良いので、次回はその解説をしてみます。

もし、同じ様な悩みを抱える方に、この中のたった一つでもいいので、小さな習慣を変える事につながれば幸いです。

自分自身が育児と仕事の両立ができなくなりそうで、試して良かったことをまとめて作ったブログです。パパが育児と仕事を楽しんでできる。そんな心の余裕を作りたいと思っています。

最後まで読んでい頂いてありがとうございました。

私が育児で参考にした書籍など、紹介しておきます。