失敗や挫折に負けない子供になる為の成長マインドセット
おつかれさまです。
作業療法士として働きながら、双子育児に奮闘している双子パパのohyamakです。
今日は育児に利用されるマインドセットについてお伝えしたいと思います。
先日、テレビで「消えた天才」という番組を見ました。なぜ、才能ある選手たちが挫折してしまったのか?という事が、このマインドセットと環境の要因で理解できたので、育児に奮闘中のママやパパに伝えたいと思ったからです。
マインドセット=心のあり方(物事の捉え方)
という風に言われます。
これは、ヒトが困難に直面した時にそれをどのように捉えて乗り越えていくのという思考の方法です。
2つの思考方法があります。
子育てをしていく中で、子供に身につけて欲しいのは成長マインドセットです。
これは、生まれ持った能力ではなく、育児や環境によって大きく変化していきます。
今日の話は、マインドセットを簡単に解説し、子供に成長マインドセットを身につけてもらう関わり方についてお伝えします。
今日も目次を設定しておきますので、気になるところから読んでみてください。
目次
マインドセットとは?
この2つに分類されます。
硬直マインドセットとは?
特性
- 自分の能力は生まれ持って決まっている
- 努力したって一定以上は能力は伸びない
- 物事の結果に固執する
- 上手くいかないのは環境が悪い
というように、困難に直面したり、失敗すると、その物事に対する意欲が無くなり、諦める・逃げ出してしまうという行動を取ってしまう傾向があります。
しなやかマインドセット(成長マインドセット)とは?
特性
- 自分の能力は努力すると伸びると信じている
- 物事に取り組む過程が重要で結果は他人が決める事と思っている
- 失敗は成長の糧になると思っている
というように、困難に直面したり、失敗した時に落ち込む事はあれど、意欲を持ち直して新たに取り組む事ができる思考です。
このように、マインドセットには特性があります。
どちらのマインドが良いかは一目瞭然ですよね。
すべての環境において、1つの思考しか出来ないわけではありません。
例えば、恋愛に関しては硬直マインドセットだが、仕事に関しては成長マインドセットというように、場面によって切り替えて使われているものです。
消えた天才からの分析
ここで、挫折して若くして競技から引退した「消えた天才」について書くと、
の持ち主であったという事です。(その競技に対する考え方において)
消えた天才達は、
- 自分は才能に溢れている
- 自分は他者より優れている(ヒトより優位に立っている)
- 結果を出し続ける事を求める
という思考にかられている事が、番組内の情報からも分かります。もちろんその競技において人一倍努力してきたのは事実だと思います。困難も乗り越えてきたはずです。
では、なぜ挫折したのか?
それは、結果を出す事が当たり前であり、結果において自分は評価され、その結果で自分の優位性を示してきたからです。
ですが、元からそういった思考だったのでしょうか?
という疑問が生まれませんか?
環境が思考を変化させる
以前、性格は50%が遺伝、50%が周囲の環境の要因を受けると書きました。
実は、環境の要因は非常に大きいのではないかと思います。
もともと、硬直マインドセットの傾向がある選手ほどこの影響を受けやすいと考えられています。
その影響とは何か?
- メディアで過剰に取り上げられる
- 周囲の評価が結果のみになってしまう
- 常に1位の⚪️⚪️くんという風に呼ばれる など
周囲の環境が常に1位でないといけないといった環境を作り上げてしまいます。
結果を出せる人にとっての試練かもしれませんが、「なんとか王子」と呼ばれ、過剰に報道されたり、プライベートまで調べられたりと純粋に競技を楽しむ、その成功への努力にやりがいをもつという余裕はなくなっているのでは無いでしょうか?
ですので、周りの環境や声かけが子供の思考に大きく影響を与える可能性があります。
もちろん、性格でいう内向的や外交的、ネガティブやポジティブというのは遺伝や周辺環境が影響しますが、物事に対する考え方というのは親から学ぶ要素は大きいと思います。
成長マインドセットを身につける育児
基本的には1つだけ心がけてください。
大事な事は、褒め方を工夫するだけです。
例えば、初めてパズルを完成させれた場面を想像してみてください。
「すごいね」「パズル上手だね」「偉いね」「頭がいいね」という声かけをしてしまいませんか?
これが硬直マインドセットへ誘導してしまうのです。
これは、キャロル・S・ドゥエルさんが著書の「マインドセット やればできる!の研究」に書かれています。
思春期の子供100名を対象に、難しい10問をといてもらいます。そして、その結果の伝え方を2グループに分けて、その後の行動の変化を調査しました。
Aグループは「8問正解よ。よくできたわね。頭がいいのね」
Bグループは「8問正解よ。よくできたわね。頑張ったのね」
調査開始当初は能力に差のない2つのグループでしたが、徐々にAグループは、難しい問題を選ばず全問正解するような簡単な問題を選ぶようになりました。自身の能力にボロを出さないように行動するようになりました。
もちろんBグループの9割はより難しい問題を選ぶ行動をとりました。
このように育児中の子供への声かけが思考を硬直マインドセットに誘導してしまう可能性が高いです。子供は誰しも親に褒められたいと思う為、結果を褒めるとそれを繰り返し求める為に、自分を賢く見せようと偽る傾向が表れます。また、自分の優位性を示す為に、他者を蹴落とそうとすることも分かっています。
先ほどの例題に戻ります。
初めてパズルを完成させれた場面をもう一度想像してみてください。
- 「すごいね。最後まで諦めずに頑張ったね。」
- 「失敗しても何度も繰り返したね。」
- 「わからなくなったら、違うピースから挑戦できたね」など
パズルが完成した過程を褒めてあげるようにするだけで、子供は努力することを求めていきます。努力を褒めると知能が上がることも研究で分かっています。
ぜひ、日頃の褒め方に一工夫入れてみてはいかがでしょうか?
イチロー選手について
努力の天才と言われていました。
もちろん人一倍才能のあった選手だと思います。しかし、イチロー選手自身がこう言った言葉を残しています。
「成績はでているから今の自分でいいんだと思っていたら、今の自分はいない」
「自分のした事にひとが評価を下す、それは自由ですけれども、
それによって、自分が惑わされたくないのです」
「人に勝つという価値観で野球はやっていない」 など
まだまだたくさんの名言や格言を残されていますが、この言葉から努力する、自分が変化する事を望んで取り組んできた事が分かりますよね。結果は人が評価するものと捉えています。
だからこそ、成長マインドセットを持った一流のプレーヤーは一流になれるという事が分かります。
まとめ
今回は、失敗や挫折に負けない子供になる為の成長マインドセットについてお伝えしました。少し長くなってしまい、申し訳ありません。
子育てにマインドセットを利用する為に必要なのは、まずはママやパパ自身が自分の行動に成長マインドセットを活用することです。
そして、ひとは変われる可能性があること、成長マインドセットというものがあることを知ることから始めてもらえればと思います。
いつも最後まで読んでいただいてありがとうございます。今日の記事も皆様の悩みを解決する手助けになればと思います。
先ほど紹介した、キャロル・S・ドゥエルさんが著書の「マインドセット やればできる!の研究」も載せておきますね。和訳なのでやや言い回しが理解しにくい部分もありますが、自分の人生を振り返りながら読める本にになっていますので、とても面白いですよ。